こんにちは、アリスターです。
近年、就職氷河期世代（1970年代後半〜1980年代生まれ）の人たちが、新卒１年目の若手より給料が低いという状況が問題視されています。
なぜこのような逆転現象が起こるのでしょうか？
この記事では、その背景を詳しく解説しながら、今後どうすれば収入を増やせるのかについて考えていきます。
①バブル崩壊
1990年代初頭、日本はバブル経済の崩壊を迎えました。
それまで急成長を続けていた企業も、一気に経営が厳しくなり、コスト削減のために採用を大幅に縮小しました。バブル期には、企業は新卒を大量に採用し、終身雇用を前提に人材育成を行っていました。
しかし、バブル崩壊後は「人を雇う余裕がない」として、企業は新卒採用を極端に抑えたのです。
その結果、氷河期世代は新卒での正社員採用が極端に少ない時代に社会に出ることになり、多くの人が派遣や契約社員といった低収入かつ不安定な雇用形態で働かざるを得ませんでした。
②キャリアの遅れ
一度非正規雇用に就くと、そこから正社員になるのは難しくなります。当時の企業は「新卒一括採用」を重視しており、第二新卒や中途採用の門戸は狭かったためです。
また、正社員になれたとしても、同期より数年遅れてのスタートになるため、昇給や昇進が後回しにされがちでした。
さらに、バブル崩壊以降は「成果主義」が導入され、年功序列の制度が一部崩壊しました。以前なら年齢を重ねるごとに給料が上がる仕組みがありましたが、氷河期世代はその恩恵を受けられず、低い給料のまま長年働くケースが増えてしまいました。
③ITスキルの格差
2000年代に入ると、ITの発展により仕事のやり方が大きく変わりました。企業はデジタル化を進め、パソコンやインターネットを活用できる人材を求めるようになりました。
しかし、氷河期世代が学生の頃は、パソコン教育が十分に行われていなかったため、社会に出た後に自力で学ぶ必要がありました。
一方、若い世代は学生時代からIT環境に慣れており、就職活動の段階で企業が求めるスキルを持っていることが多かったのです。
このスキルの差が、転職市場での評価の違いにつながり、新卒より低い給料しか提示されない原因の一つとなっています。
④即戦力じゃないから
企業は新卒を一から育てる方がコストを抑えられると考えています。若手なら給料を低く抑えられ、教育することで自社の文化に染めることもできるためです。
一方、中途採用では即戦力を求めるため、スキルや経験が不足していると、新卒以下の待遇になることがあります。
特に氷河期世代は、長年の低賃金労働やキャリアの遅れから「即戦力」として評価されにくく、結果的に新卒よりも低い給料でしか採用されないことが多いのです。
要は、同じレベルでも新卒の方が伸びしろがあるので、給料が高いのです。
⑤新卒の争奪戦
何といっても、一番当てはまるのはこの理由ですね。
近年、日本では少子化が進行し、多くの企業が優秀な新卒人材を確保するために激しい競争を繰り広げています。その結果、新卒の初任給が上昇する傾向にあります。
一方、氷河期世代は、低い給与水準のまま社会人生活をスタートした影響で、その後の昇給も緩やかになりがちでした。
また、日本企業では「前職の給与を基準に転職後の給与が決まる」ことが多く、新卒時点での給与の差が長期間にわたって影響を及ぼしているケースが少なくありません。
その結果、現在では新卒の初任給が氷河期世代の給与を上回る現象が発生しています。
今後どうすべきか？
ここまで読んで、氷河期世代…いやそれ以外の皆さんも
「サラリーマンを続けていても厳しいのでは？」
と感じた方も多いでしょう。
事実、今の日本社会では、会社員として昇給を狙うのは難しくなっています。では、どうすれば収入を増やせるのか？
答えは「自分で稼ぐ力を身につけること」です。
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